09

12月

2010

地域振興策:「人が動けばニーズが生まれる」

  現在特に都心でブームとなっているジョギングや街歩き。これは、景気の低迷とライフスタイルの変化が大いに影響している。つまり、景気の回復が見えない時期に、環境や健康問題が話題となり、身近に両方を解決する方法として、自転車通勤とかジョギングが見直される結果となった。このトレンドは、街の商店街の賑わいにも一役買っており、結果人の流れが消費を後押ししているようだ。

 

  この傾向を地方に置き換えて考えたい。

 

  まず地方都市に行くと目立つのが、車は見えても歩く住民を見ることは少ない。ショッピングセンターには人が沢山いるのに、、、つまり、地方の人は交通機関の事情もあつが、距離に関わらず常に車で移動していて、普段の買い物はワンストップショッピングが可能で、また休日にも子どももそれなりに楽しめるGMS的なショッピングセンターで済ませ、結果として近所の商店街には殆ど行かない。と言うよりは行く必要性を感じない。結果として地域の商店街はシャッター街になり、商工会等は振興策に頭を悩ます。とは言え、商工会や役所側は地元商店街の活性化を検討するが、一時的な“お祭り的な催し”で一瞬は賑わいを見せたとしても、その手法の中心は補助金や家賃補助等、“金”絡みの対策だけで、滋賀県長浜の様な民間主導のエリア以外は、街のグランドデザインを描く対策は殆どなされていない。これが今の地方の現状だと思う。

 

  では今後ロ-カルエリアはどのような対策を講じるべきか。

 

  ここで、一般的な社会のトレンドを振り返る。つまり、健康・環境・経済を実感した人の行動意識におけるトレンドだ。

 

  つまり、経済的な負担を抑えることで自分の健康と環境へ少しでも改善するなら、その方法を取り入れたいと考える人は確実に増えている。そしてそのマインドは、例えローカルなエリアでも同様であり、もし都内と同じような環境であれば、行動を起こすであろう。しかし、地方都市には行動を起こす為のインセンティブが見当たらない。おしゃれな場所も、シンボルタワーもない。だから、目立つことを恐れ、習慣を継続することを選択してしまう。

 

  そもそも都心のジョッガー増加傾向は、自転車人気の復活に見られるように、確かに経済的な要素がスタートラインであったことは明白だが、しかしそこには同じ行動を共有することで、新たなコミュニケーションが発生し、それを楽しんでいることが拡大要因となっている。この要素はローカルエリアの住民たちの環境に最も欠落している要素ではないだろうか。地元のクラブを結成し、卓球やバレーボールを楽しむ人も多いが、誰でも簡単に実行できて、想いを共有できる活動は、地方には圧倒的に少ない。

 

  であるならば、行政でも居酒屋でもどこでもよいのだが、まずは健康マラソンの音頭を取って実践していけばどうだろう。勿論何がしかの目標は必要となる。最近は全国各地で百数十か所のマラソン大会が開かれており、そこを目標として、皆で健康マラソンを呼びかけて行く。そうすることで、時間が限定されるとは言え、人が街に繰り出し、人が同じような時間に行きかえば休憩や、情報交換で近場で談笑する場が欲しくなる。するとその場で、新しい街に対するニーズの話題になり、ひょっとすると新たなビジネスへの可能性を模索する場として進化することもあり得るだろう。

 

  今B級グルメが話題になっているが、これは地元もそうだが、究極には観光資源としての見方が強い。しかし、本当に人を外部から呼び込むためには、地元民が流動化しなければ、外部の人間も巻き込まれることはないだろう。つまりそこには、地元民が地元を楽しく活用する状況が無ければ、魅力に欠けていると言わざるを得ない。

 

  人が街で動き出す。そしてその土地柄に合った独自の楽しみ方が見いだせれば、その空気を楽しみに外部から観光客が流れ込む。そしてコミュニケーションが始まり、そこにグルメがあれば最高である。

 

  地方都市は、前例主義の有体の振興策等は捨て去り、金よりも人の楽しみ、及びコミュニケーションを作りだす施策を産み出すことが今最も重要である。

 

 

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