金
09
7月
2010
「アサヒスーパードライ<うまい!を明日へ!>プロジェクト」はご存じでしょう。ただ、その中身に関しては余り話題にはなっていない。ちょっと残念。
CMではその内容は良く分からなかったが、これは各47都道府県ごとに実施するもので、自然環境や文化財保全のために、対象商品1本あたり1円を寄付するという、所謂「コーズ・キャンペーン」である。アサヒのサイトを見ると特別サイトを立ち上げて、分かりやすく紹介しており、昨年末分の寄付総額は4億6千万円(第二弾/47都道府県合計)となっている。
従来の企業のCSR活動の結果報告よりもしっかりと報告されており、寄付金を贈呈する際にも、寄付先が行う事業の現場に一般の人も参加してもらい、寄付の意義を紹介するなどして、地元密着の姿勢はさすがです。
しかし問題は、安くない寄付金の使い道が明示されていない点だ。
例として宮城県を見てみる。
キャンペーン第2弾として、「ラムサール条約登録湿地を守る」ことをコーズとして、寄付先は社団法人宮城観光協会で、今回は750万円余りが寄付されている。でこの社団のサイトを見てみると、まさに観光情報以外は何も記載されておらず、下層部分の業務内容のPDFにやっとキャンペーンの紹介の文字が見つかっただけ。そしてさらにそこから調べると、どうやらこの寄付金は、この社団から「宝の都・大崎観光振興協議会」というところに流れるようで、「地域の活性化と資源の保全が持続可能なシステムを構築する」ために使用されるようだ。客観的に見て“何となくこんな感じ”のところに寄付金が導入されることになる。宮城観光協会とは、年間予算(一般・特別合計)が1億円程度の団体で、その8%に値する寄付金が発生しているのに、団体としてきちんと一般公開せずに、下部団体に落とし、そこもいまだに用途を表明していない。典型的な独法の仕組みの様で、何か残念だ。
他の都道府県も同様なのだが、結局「コーズ・キャンペーン」として機能させるのであれば、その「目的と成果」を明示しなければ、消費者の理解は得られない。もしアサヒが従来のCSR活動の一環であり、各都道府県の支社の営業サポートが目的であるならば問題はない。しかし、CMでも告知するくらいであれば、一般消費者への確かな浸透を図ることは不可欠ではないか。
やはり「コーズ・キャンペーン(マーケティング)」を実施するのであれば、企業側と受け皿の団体は、目的を明確にして、互いにしっかりと広報活動を行うことでさらに知名度を上げ、地場の産業の活性化を図ると共に、企業側へのフィードバックが図れる仕組みを作らないと、本当の継続的な社会貢献活動は実現しないだろう。