水
30
6月
2010
「JustGivingJapan」というサイトはご存じだろうか?http://justgiving.jp/
テレビでも紹介されてご存じの方も多いかと思う。要は、主に一般人が何かのチャリティを主催して、自分が宣言した挑戦に対して寄付を募り、NPO/NGOに寄付を実現させるサービスだ。古田敦也氏がホノルル・トライアスロンに挑戦したり、有森裕子氏が海外マラソンに挑戦するなどして、支援団体へ寄付を行っており、1500件を超える「挑戦」と500万円近い寄付を獲得している。形としては、通常のチャリティというよりは、コーズ・キャンペーンに近い。
欧米と違って、日本には寄付に対する意識は低いとされているが、昨今の社会貢献に対する意識の高まりから、若年層も含めて寄付への壁は大いに低くなっている。そのような状況の中での「JustGIving」の活動は、「寄付を募る」というよりは、現存するNPO/NGOの活動を世に広める意味で意義は大きいと思われるし、景気低迷のこの時期に、「挑戦」を掲げて頑張る人の登場は、勇気を与える意味合いも多いとは思える。
しかし様々な「挑戦」の中で、自分の本業において目標を掲げている例も見受けられる。例えばプロゴルファーが「優勝とシード獲得」を目指すとか、プロ野球選手が「年間10勝を目指す」とか、プロなら当たり前のことを「挑戦」と題して寄付を募っている例がそれだ。しかも寄付先に対する関連性も何もない。「挑戦」と掲げるものが「それ」ならば、プロ選手が全員自動登録されて当然のこととなる。まだダルビッシュ有が宮崎に「1アウト3万円を寄付」の方が、寄付行為としてはまともに見える。また一般の人の「挑戦」にも同様な事例はたくさん存在している。
本来寄付という行為は、現実的に困窮する人や事があり、そこに対して緊急的な対応を施す為に行う行為である。しかし、大規模な災害等ではない場合には、人に知られる機会が少ない。そのために、ある「事」を表明することで共感を呼び、それを通してNPO/NGOの活動を広めていくことに、このサービスの意義があるのではないか。
つまり、≪まず社会的な問題があり、「ある人」が「ある事」に挑戦することでその問題解決のための意思の表明と実践を誓い、そこに人々が共鳴し寄付を行う≫ストーリーが重要であり、あくまでもNPO/NGOが主役で、挑戦者はサポーターという位置づけがあって意義ある活動として継続されると思う。
現在の「寄付の大安売り」は決して文化の形成にはならず、内容としてはNTV「24時間テレビ」以下である。「寄付」に対する姿勢を再考する必要があるだろう。